本焼包丁の刃文~猫って何色?(包丁と砥石の話)

刃文

すっかり暖かくなりましたね。

当店には休業のおかげでストーブ用の灯油がまだまだ残っております。

まさか冬休みまであると思いませんでした。

また夏休みと同じく天然砥石と戯れておりましたが、

山も不明なら地層も不明、まるで拾った子猫と同じです。

血統書付きならそれなりのお値段になるんでしょうけど、うちの子たちは

捨てられる筈だった(砥石の会社の人の説明によると捨て場で使えそうなのもう一回拾って来たらしい)

んですね。値段は手間賃らしいです。

それでも私にしたらみんな可愛い子猫ちゃんなのです(笑)

だれかが『天然砥石ってわがままなんです』と言ってましたが

その通りだと思います。

昨日は機嫌良かったのに今日は…って、しょっちゅうです。

その中で、とてもいい子なのが

赤ピンというのでしょうか?

硬いと言われる東ものでは柔らかめの石で、

これだけ他のとは明らかに違うんですよね。

化粧研ぎと言うんですかね。

それに最適なんです



本焼の刃文が綺麗に見えます。

この直線の刃文は直刃(すぐは)と言うものらしいです。

(本焼は波々のが多いですが)

これは9寸のフグ引で、私の持っている包丁の中で唯一の本焼です。

この包丁は、もうかれこれ30年近く使っているもので、

買った時は鎬の真上に刃文があったようです(よく確認してない)

本焼に刃文があるということは知っていましたが、

別に出そうとは思わなかったのです。(大変そうだったので(笑))

それよりほとんど研がなくても切れるのです。

数年前まで、刺身という刺身は全部この包丁で切っていましたから

(薄い包丁に慣れると柳が厚く感じますから、おすすめしませんが)

まさに『魔法の包丁』だったのです。

そうは言うものの、こんなに研いでいたんですね(あまり記憶にない(笑))

フグ引きはこれしかないので柳で比較。

左から、あたらしめの尺の柳

真ん中、30年使った尺の柳

右が、9寸の魔法の包丁(笑)

こんなに細くなっていたんですね、毎日見てると気がつかないものですね。

刃文=寿命らしいです。

あと数ミリですけど、今のペースだと自分のほうが持ちませんね(笑)


砥石の話から、



包丁の話になっちゃいましたね。

題名代えときます(笑)